2023年6月8日付の主要紙は、ルメール経済大臣が、6月8日にパリ市内で開催されたフランス電事連(UFE)の年次大会の閉会挨拶で、「原子力は譲ることのできない最後の一線である」とドイツ政府をけん制したと伝えた。
同じ大会に来賓として出席したドイツのウヴェンツェル経済・環境保護省政務次官は「エネルギーに関する異なった政策アプローチがあることを認める。カーボンニュートラルを異なる方法で達成するフランスの様な国々の選択を尊重する。しかし、原子力を再生可能と位置付けることは受け入れられない」と発言していた。
これに対してルメール大臣は、閉会の挨拶で、原子力を譲れない一線とした上で、「フランスは、原子力がもたらすいかなる競争上の優位性も手放すつもりはない。原子力はフランスの利益になるばかりか、欧州の利益にもなる」と強調した。
さらに、フランスの企業には、国内発電設備の発電コストに近い料金で電力供給を受ける権利があるとして、新しい規制の枠組みを年内にも提案することに言及した。

 

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会

 

以上