セルビアのブチッチ大統領は2024年4月4日、同国は大小の原子力発電所建設によってのみ対処できる電力消費量の増加に直面しているため、原子力モラトリアムの終了に向けた作業を開始する必要があると述べた。
同大統領は政府会合で、2050年までに現在の4倍の電力量を消費する見通しであり、新しい原子力発電所に関する規制を変更し、1989年から続いているモラトリアムを終了させる作業の開始を呼びかけたという。
同大統領は、同年3月にブリュッセルで開催された原子力サミットで「少なくとも4基の小型モジュール炉(SMR)を建設することに興味がある」と述べる一方、「SMR建設費用は80億ユーロになる可能性があり、EU主要国からの支援が必要」と訴えた。
同国の鉱業・エネルギー省は、政府が原子力分野を発展させ、同国初の商業用原子炉を建設する可能性があるとして、今後1カ月以内に原子力分野の機関や組織と覚書に署名するとしている。

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会

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