国際原子力機関(IAEA)は2024年10月18日、2024年度版の「気候変動と原子力利用」報告書を発行し、その中で原子力発電の拡大には投資の増強が必要であるとした。

2050年ネットゼロ達成のためには急速なクリーンエネルギーの拡大が必要であり、その中で原子力発電は重要なカギを握っており、IAEAの高成長シナリオでは2050年までに原子力発電の設備容量は現在の2.5倍になると予測している。

そのために、世界的な原子力発電への年間投資額は現在の500億ドルから1,250億ドルへ増額する必要があるとした。

2023年の国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)時に日米欧など22カ国が誓約した2050年までに原子力発電容量を3倍にするという目標達成のためには、年間投資額を少なくとも1,500億ドルに増額する必要があるとしている。

開発途上国の原子力エネルギーへの投資は、多国間開発銀行の支援が必要ともIAEAは述べている。

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会

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