スイス放射性廃棄物管理共同組合(NAGRA)は2024年11月19日、深地層処分場と使用済燃料のカプセル化施設の建設に向けた初期的な基本許可申請書を連邦エネルギー局に提出した。

同国北部レーゲルン地方のチューリッヒ州Stadelに深地層処分場(低・中~高レベル放射性廃棄物に対応)を、隣接するアールガウ州のヴュレンリンゲン中間貯蔵施設の敷地内に燃料集合体カプセル化施設を建設する方針である。

NAGRAのCEOであるMatthias Braun氏は、「世代を超えた深地層処分プロジェクトには、可能な限り幅広い議論と、国民投票を含む直接民主主義的な正当性が必要だ」と述べている。

今後、連邦当局の確認を経て申請内容は2025年春頃に一般公開され、連邦原子力安全検査局(ENSI)などの審査が2027年までに完了する予定。

2029年に内閣承認を経て、2030年に議会で審議される見通しである。

賛同署名が提出された場合には、2031年に国民投票が実施される。

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会

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