国際エネルギー機関(IEA)は2025年1月16日、新しい報告書「原子力エネルギーの新時代への道」を発表した。

2025年の原子力発電量が過去最高を更新する見通しだとする同報告書は、2050年までの世界の原子力発電の規模や投資額の見通しを示すとともに、政策、建設、資金調達、供給網などの関連リスクを探っている。

特に、小型モジュール炉(SMR)が原子力エネルギーの新時代を実現する上で重要な役割を果たすと期待している。

適切な支援があれば、SMRの発電設備容量は2040年までに8,000万kWに達し、世界全体の原子力発電容量の10%を占める可能性があると予想。

一方で、このためには、2040年までにコストを大規模水力発電や洋上風力発電と同等の水準まで引き下げる必要性も指摘している。

また、原子力が急速に成長するシナリオでは、2030年までに年間投資額を現在の2倍の1,200億ドルに増やす必要があり、民間資本の必要性が鍵となるとしている。

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会

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