フランスの原子燃料大手オラノ社は2025年3月6日、ウクライナ国営原子力公社エネルゴアトムと2040年までの濃縮役務供給に関する長期契約を締結したと発表した。

この契約で、ウクライナの原子力発電所は、信頼性の高い複数の濃縮役務の供給元を確保することができるとしている。

オラノ社は、増加する需要に対応するため、フランスのトリカスタンにあるウラン濃縮工場ジョルジュベスⅡの年間最大生産能力を30%増加させるプロジェクトに着手している。

ウクライナでは、ロシアによる電力設備への攻撃を背景に、発電量の半分以上を原子力発電に依存しており、フメリニツキー原子力発電所3、4号機(VVER-1000、約109万kW×2)の建設再開も計画されている。

エネルゴアトムのコティンCEO代行は、同長期契約によりウクライナは、原子力発電所の稼働に依存しながら安定した明るい未来を計画することができる、と述べた。

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会

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