[デンマーク] 議会、原子力発電の利用可能性に関する調査開始を支持
2025年5月29日
デンマーク議会は2025年5月15日、エネルギー安全保障の強化のために原子力発電の利用可能性に関する調査を開始することの是非を問う採決で、3分の2の議員が同調査の開始を支持した。
同国議会は40年前の1985年、国内に原子力発電所を建設しないという決議を可決しており、今回の決定はこれまで風力および太陽光発電の拡大を優先してきた同国にとって、大きな政策転換となる。
アーガード気候・エネルギー・公益事業担当大臣は、「デンマークは原子力発電の経験がほとんどないため、その可能性を分析する必要がある」として、「この技術は我が国で主流の太陽光と風力を補完できるか、安全だと確信できるか、廃棄物はどこに処分するか、問題が発生した場合に当局は対応できるか、など多くの分析すべきことがある」と付言した。
デンマーク政府は、新たな原子力発電技術の潜在的な利益を分析し、2026年中に報告書をまとめる予定。
【情報提供:一般社団法人海外電力調査会】
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