フランス電力EDFは2025年6月29日、猛暑により冷却水に用いるガロンヌ川の水温が28℃を超えると予測されたため、ゴルフェッシュ原子力発電所1号機(130万kW)の運転を停止した。

これは、河川の動植物保護が目的であり、施設の安全性とは関係のない措置。

2号機は既に定検中であり、ル・ブレイエ発電所などでも出力調整を実施中。

地元紙に対し、EDFは「系統への影響は限定的」と説明し、系統運用者のRTEも「停止してもフランスの電力需要を賄うことが可能である」と述べた。

また、スイスでもAxpo社がベツナウ原子力発電所1号機を7月1日、2号機を7月2日にそれぞれ停止した。

連邦エネルギー省(SFOE)の指示による今回の措置は、アーレ川の生態系を保護し、厳格な環境規制に準拠したもの。

夏に川の水温の過度な上昇を防ぎ、動植物に追加の負担をかけないことが目的だという。

今後は水温の推移を監視しながら運転制限が継続される見通し。

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会

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