[世界] IEA、世界の電力需要が2026年まで継続的に増加する見通しを発表
2025年8月15日
国際エネルギー機関(IEA)は2025年7月30日、最新報告書(Electricity Mid-Year Update 2025)を発表し、世界の電力需要は経済的な圧力にもかかわらず、継続的に増加し、再エネ、ガス火力、原子力が追加需要を賄うのに貢献するとした。電力需要は2024年の4.4%増から減速するものの、2025年に3.3%増、2026年に3.7%増の見込みで、工場や家電製品、建物の冷房、データセンター、EVなどの需要増加が顕著となる。また、天候や燃料価格次第であるが、遅くとも2026年には再エネが石炭火力を抜いて世界最大の電源となり、原子力の出力も日本の再稼働やアジアの新・増設等により、過去最高になると予想している。こうした動向から、発電によるCO2排出量は2025年に横ばい、2026年は若干減少と予測される。一方、様々な市場で卸売価格がマイナスとなるケースが増加しており、需給の柔軟性に向け、デマンドレスポンスやエネルギー貯蔵を促進する規制や市場設計が不可欠とした。
【情報提供:一般社団法人海外電力調査会】
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