[EU] 欧州委員会、炭素価格安定化に向けてMSRを強化する方針
2026年4月2日
2026年3月20日付の報道によると、欧州委員会は欧州排出量取引制度(EU-ETS)における市場安定化リザーブ(MSR)の機能強化策と無償割当の基準見直しに関する案を「数日以内」に提示し、過度な価格変動の抑制を図る考えを表明した。
MSRは、市場に流通する排出枠の余剰量が8億3,300万tを上回る場合は供給を吸収し、4億tを下回る場合は放出することで価格の安定化を図る仕組みである。
これに関し、欧州議会議員のPeter Liese氏は、排出枠を現在の基準(4億t)を超えてMSR内に留めることが価格安定化に寄与すると指摘し、基準を超えた排出枠を自動的に取り消す現行の規定の廃止を求めている。
さらに委員会は、EU-ETS収益を原資とする約300億ユーロ規模の脱炭素投資支援基金の創設も打ち出し、産業競争力の維持と脱炭素化の両立を目指すとした。
なお、無償割当の延期などを含むEU-ETS指令の改正案は2026年第3四半期初めに提示される見通しである。
【情報提供:一般社団法人海外電力調査会】
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