欧州委員会は2026年7月17日、2030年以降を対象とするEU排出量取引制度(EU-ETS)の見直し案を公表した。

排出削減を継続する一方、欧州産業の競争力を維持し、ETSのオークション収入を域内の脱炭素投資に還流させることを重視した内容となっている。

見直し案では、排出枠の年間削減率を2031~2035年は3.7%、2036~2040年は1.7%として、2030年までの4.4%から抑制する。

2030年代後半の削減ペースを緩やかにし、域内産業の負担増を抑えながら2040年の気候目標との整合を図る。

2036~2040年には高品質な国際クレジットを最大2%利用できる仕組みも導入する。

炭素国境調整措置(CBAM)の対象部門については、2034年としていた無償配分の廃止期限を2038年まで延長する。

ETS収入の投資への還流も強化する方針で、1,000億ユーロ規模の「産業脱炭素化銀行」を設け、2030年以前にはその第1段階として「ETS投資ブースター」を開始する。

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会】

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