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[EU・ドイツ]欧州委員会、ドイツ電力市場の南北分断を検討

2016年5月26日

2016年5月6日付の報道によると、EUの欧州委員会はドイツの電力市場を南・北で2市場に分断することを検討している。
欧州委がこのような計画を検討する背景には、ドイツ南北の電源立地の不均衡がある。
同国北部は風力を中心に電源立地が進み、供給過剰である一方、南部はエネルギー転換政策の一環として、同地域に立地している原子力発電所の閉鎖が実施されているため、供給不足の状況にある。
そのため、ドイツ北部から南部へ非常に大きな電流が流れている状態が発生し、増強が遅れる国内の送電線に混雑が生じている。
その結果、周辺諸国に予期せぬ電流が流れ込み、当該国の電力市場へ悪影響を及ぼしている。
南北に電力市場が分断されれば、卸電力価格は供給過剰の北部では下がり、供給不足の南部では上がるため、発電事業者にとって南部に電源を立地するインセンティブが働く。
ドイツ連邦経済・エネルギー省は、主要な製造業が立地するドイツ南部の電力価格上昇に繋がる国内電力市場の分断は避けたい考えを明らかにしている。

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