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[韓国] 文大統領、建設準備を進めている原子力発電ユニットの計画白紙化
2017年6月22日
大手経済紙は2017年6月19日、選挙公約で脱原発を表明していた文在寅大統領が記者会見で「原子力発電所建設計画を直し、建設工事を着工していない発電ユニット(4基)の計画を白紙化する。また、既存の原子力発電ユニットの運転延長を認めない。」と述べたと報じた。その結果、新韓蔚3、4号機(各140万kW)および新古里7、8号機(各150万kW)の建設計画が白紙化すると共に、既存ユニット24基(合計2,252万8,600kW:永久停止した古里1号機を除く)のうち、8基(合計702万8,600kW)が2030年までに永久停止することになった。
文大統領は、原子力発電への依存度を減らし、LNGや再エネによる発電を柱とする方針を示したが、足元のエネルギー事情を見ると実現は難しい。2014年における韓国のエネルギー自給率は18.3%とOECD34ヶ国中31位と極めて低く、発電電力量のうち、原子力の比率は約3割、石炭火力が約4割と2つの主力電源に約7割を依存しているのが現状だ。これらの依存度を下げれば、発電コストの上昇は避けられず、電力需給がひっ迫する可能性も考えられる。既に産業界からは懸念の声も上がっており、こうした課題も踏まえた対応が必要になるとみられる。
【情報提供:一般社団法人 海外電力調査会】
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