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[台湾]大規模停電が発生、全利用者の約半数、668万戸に影響

2017年8月24日

2017年8月15日、台北市や台中市、高雄市など17都市で最大約668万戸が停電した。原因は作業員の誤操作によるという。

8月15日、台湾中油公司(石油・ガス元売)の作業員が、北部の桃園県にある台湾電力公司(国営)の大潭発電所向けガス供給システムの部品交換を行っていたところ、誤操作によりガス供給が2分間中断、午後4時51分に同発電所の全機(運転時出力約420万kW)が停止した。
これにより周波数が低下、南北を結ぶ基幹送電系統へ波及し、北部の台北市や新北市、中部の台中市、南部の高雄市など、17都市で最大約668万戸が停電した(台湾電力公司の全利用者数は約1,200万戸)。同社は大潭発電所の運転を順次再開しながら段階的に送電を再開し、午後9時40分に全面的に復旧させた。

台湾の2014年の電源構成は火力79.6%、原子力16.5 %、水力他3.9%と、火力の比率が高く、また、エネルギー自給率は12.4%とエネルギー資源に乏しい。こうした中、電源構成の約17%を占める原子力については、2025年末までにすべての発電所の運転中止を盛り込んだ電気事業法・改正案(脱原発を附則に記載)が、2017年1月に立法院(国会)で承認されている。
この日、台湾では全部で6基ある原子力発電所のうち3基が稼働していたが、今回の停電を受け、産業界からは原子力発電所の稼働を進めることを求める声が出ている。

 

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