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[英国] SMRなど次世代原子力技術の開発で包括的支援方策を公表

2017年12月26日

英ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)は2017年12月7日、小型モジュール炉(SMR)など次世代の新型原子炉プログラム開発で英国が世界のリーダー的地位を獲得するため、原子力産業界に対する包括的な支援方策を公表した。
今後3年間に革新的な新型モジュール式原子炉(AMR)の研究開発や実行可能性調査、有望設計の開発促進などで最大5,600万ポンド(約85億4,382万円)を拠出するほか、最大8,600万ポンド(約131億3,489万円)を充当して、オックスフォード近郊のカラム研究所における核融合研究を加速。
また、昨年開始した「原子力技術革新プログラム」を次の段階に進め、最大800万ポンド(約12億2,185万円)の予算で原子力安全・セキュリティの手法を向上させるとともに、新型核燃料の開発等を促進するとしている。
今回の支援方策は、BEISが11月末に英国経済を発展させる長期ビジョンとして設定した「産業戦略白書」に続く措置。
同白書の中で原子力は、英国全体の成長を促すとともに、生産性を向上させる不可欠の部門とされており、BEISのR.ハリントン・エネルギー担当相は、「将来にわたって低炭素な電力を供給できる原子力は、英国のエネルギー・ミックスにおける重要な一部分だ」と指摘。
そのため、新たな支援方策によって原子力分野の技術革新を促進し、将来計画を一層明確なものにしたいと述べた。
BEISのG.クラーク大臣も、英国の民生用原子力部門が2016年のGDPに対して64億ポンド(約9,774億円)の貢献を果たしたとする最新の民間調査結果に言及。
今回の発表は、産業界が主導する技術革新の重要性を認めた上で、同部門が国内のみならず、世界的にも高いレベルの競争力を持ち続けられるよう、政府が下支えしていくことを意図したものだと説明した。
また、同白書で政府は、技術革新が進みつつある複数の産業部門と、戦略的かつ長期のパートナーシップとなる「部門別協定」を締結していくと明言。
原子力部門に関しては、政府と原子力産業界の協議の場として今年2月に再編成された原子力産業協議会が12月7日、産業界としての「部門別協定案」を提示したことを明らかにしている。

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