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[カナダ] SMR用試験施設含む先進的研究センターの建設で提案募集
2018年4月12日
カナダ原子力研究所(CNL)は3月19日、国内最大規模の原子力研究施設として新たに「先進的核物質研究センター(ANMRC)」を創設するため、設計・エンジニアリング・建設に関する提案依頼書(RFP)を発出したと発表した。
CNLにおける研究開発インフラの柱となる原子力科学技術プログラムの実施が可能な大型設備を備えた近代的原子力研究複合施設を、総投資額3億7,000万カナダドル(約303億6,000万円)でオンタリオ州にあるCNLのチョークリバー・サイトに建設する計画。
建設工事は2019年にも開始され、同サイトを持続可能な国家的研究所に一変させることになるとした。
連邦政府も、同サイトのインフラ設備刷新により、世界レベルの原子力科学技術をカナダが提供していく一助にしたいとの抱負を明示。
CNLの再活性化を通じて、同分野におけるカナダの将来的な成功と、低炭素経済に移行する際の産業界の役割が明確になると説明している。
CNLは2014年、カナダ原子力公社(AECL)の組織改革にともない、その研究所機能をすべて引き継いで設立された国立研究所。
ANMRCの開発は、10年計画で進められているチョークリバー・サイト改革の中核であり、開発資金はカナダ連邦政府に代わってAECLが同改革用に確保した12億ドル(約984億6,000万円)の中から拠出される。
CNL内で廃止が予定されている数多くの老朽施設の機能がANMRCに統合される予定で、小型モジュール炉(SMR)や次世代原子燃料の照射後試験で使用される遮へい施設を新たに加える点が特長。
先進的燃料製造概念を開発するためのグローブ・ボックス施設も併設される。
SMRに関してCNLは、2017年4月に発表した今後10年間の「長期戦略」の中で、2026年までにチョークリバー・サイトで建設するとの意欲的な目標を提示している。
昨年8月には、カナダのSMR開発と商業化でCNLが果たす役割について、70以上の企業や組織から関心表明があったと公表。
このうち15件以上がCNLサイト内におけるSMR原型炉、あるいは実証炉建設に関するものであったことを明らかにしていた。
ANMRCではこのほか、材料物質の貯蔵区画が設けられるとしており、同サイト内における放射性物質輸送の簡略化や作業効率の改善に役立てられる見通し。
全体的にANMRCが提供するサービスは、国内で稼働するカナダ型加圧重水炉や国外の他の炉型設計も含め、既存炉の運転期間延長や長期的な信頼性向上に貢献できるとCNLは強調した。
CNLはすでに、昨年末に発出した最初のRFPに基づき、諸機材管理や事務関係の3棟について建設を始めている。
これらの投資額は1億ドル(約82億円)ほどで、1つはデータ・センターや図書館、記録管理用インフラなどを含めたビジネス拠点になる一方、2つ目は修理・製造活動用の工場スペースを拡大・統合した新しいサポート施設になる予定。
また、諸機材管理・貯蔵用の建屋は、同サイトに出入りする人や物流のチェック・ポイントとしても機能することになるとしている。
CNLにおける研究開発インフラの柱となる原子力科学技術プログラムの実施が可能な大型設備を備えた近代的原子力研究複合施設を、総投資額3億7,000万カナダドル(約303億6,000万円)でオンタリオ州にあるCNLのチョークリバー・サイトに建設する計画。
建設工事は2019年にも開始され、同サイトを持続可能な国家的研究所に一変させることになるとした。
連邦政府も、同サイトのインフラ設備刷新により、世界レベルの原子力科学技術をカナダが提供していく一助にしたいとの抱負を明示。
CNLの再活性化を通じて、同分野におけるカナダの将来的な成功と、低炭素経済に移行する際の産業界の役割が明確になると説明している。
CNLは2014年、カナダ原子力公社(AECL)の組織改革にともない、その研究所機能をすべて引き継いで設立された国立研究所。
ANMRCの開発は、10年計画で進められているチョークリバー・サイト改革の中核であり、開発資金はカナダ連邦政府に代わってAECLが同改革用に確保した12億ドル(約984億6,000万円)の中から拠出される。
CNL内で廃止が予定されている数多くの老朽施設の機能がANMRCに統合される予定で、小型モジュール炉(SMR)や次世代原子燃料の照射後試験で使用される遮へい施設を新たに加える点が特長。
先進的燃料製造概念を開発するためのグローブ・ボックス施設も併設される。
SMRに関してCNLは、2017年4月に発表した今後10年間の「長期戦略」の中で、2026年までにチョークリバー・サイトで建設するとの意欲的な目標を提示している。
昨年8月には、カナダのSMR開発と商業化でCNLが果たす役割について、70以上の企業や組織から関心表明があったと公表。
このうち15件以上がCNLサイト内におけるSMR原型炉、あるいは実証炉建設に関するものであったことを明らかにしていた。
ANMRCではこのほか、材料物質の貯蔵区画が設けられるとしており、同サイト内における放射性物質輸送の簡略化や作業効率の改善に役立てられる見通し。
全体的にANMRCが提供するサービスは、国内で稼働するカナダ型加圧重水炉や国外の他の炉型設計も含め、既存炉の運転期間延長や長期的な信頼性向上に貢献できるとCNLは強調した。
CNLはすでに、昨年末に発出した最初のRFPに基づき、諸機材管理や事務関係の3棟について建設を始めている。
これらの投資額は1億ドル(約82億円)ほどで、1つはデータ・センターや図書館、記録管理用インフラなどを含めたビジネス拠点になる一方、2つ目は修理・製造活動用の工場スペースを拡大・統合した新しいサポート施設になる予定。
また、諸機材管理・貯蔵用の建屋は、同サイトに出入りする人や物流のチェック・ポイントとしても機能することになるとしている。
【情報提供:一般社団法人日本原子力産業協会】
<参考> [カナダ] 原研、SMR実証炉の国内建設について15件以上の関心表明(2017年9月11日掲載)
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