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[フランス] EDF、既設炉の運転延長と新規建設を主張

2018年6月19日

2018年5月23日の現地報道によると、フランスの大手事業者フランス電力(EDF)は、「エネルギー多年度計画」(PPE)改訂に関する公開討論に寄稿し、政府が2017年の「気候変動計画」で定めた「2050年までのカーボン・ニュートラル」に向け取り組む姿勢を強調した。
同社は、「CO2排出量削減のためには、各部門の取組が必要」とし、「交通部門は動力源としての蓄電池および水素の開発、建物部門は改修の加速化、産業部門は費用対効果のある省エネ対策の実行が必要」とした。
電力については、再エネを補完するエネルギー源として、原子力の必要性を強調した。
また、「原子炉は最長60年の運転が可能だが、電力の安定供給と経済性を考慮し、2029年から、運転50年を迎えた原子炉の一部の閉鎖を開始する」とし、既に閉鎖が決定しているフェッセンハイム原子力発電所以外は、2029年まで閉鎖しない意向を示した。
加えて同社は、「現在運転中の原子炉の大半は、2050年頃までに閉鎖されるため、寿命を迎えた原子炉から建て替えを進め、2030年頃に最初の建て替え原子炉を運転開始し、2050年時点でも一定の原子力の設備容量を保持するべき」とした。
なお同社は、改良型EPRの開発を進めている。
2035年までの国内の電力消費量については、送電事業者RTEが年間0~0.5%の低下を予測している一方で、EDFは、建物部門の省エネ対策や輸送部門の電化などを考慮した上で、年間0~0.5%上昇すると予測している。

 

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会

 

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