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[世界] 仏環境誌、2℃上昇で漁業・農業に深刻な被害とのIPCC報告を紹介
2018年11月8日
2018年10月9日付の欧米メディアによると、フランス環境誌Journal del’environnnementが、10月8日発表の国連「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の特別報告の内容を紹介した。
今回のIPCC報告は、平均気温が1.5℃上昇した場合の自然および人工システムに与える影響を報告したもので、平均気温が2℃上昇すると漁業や農業といった第一次産業に深刻な影響を与えるとしている。
同報告によると、サンゴは1.5℃上昇した場合には70~95%が死滅し、2℃上昇した場合には絶滅が危惧される。
また、漁業収穫量は、気温上昇が1.5℃の場合には2010年比150万tの削減となる一方、2℃上昇した場合には2010年比300万tの削減になると試算されている。
農業についても同様に影響があり、温度が2℃上昇することでトウモロコシ、米、小麦、そして他の穀類の収穫は、特にサハラ以南のアフリカ、東南アジア、中南米地域で不作となるとしている。
畜産業に関しても、先述の飼料不作影響や病気の拡大、水資源の割当などが温暖化によって悪影響を被るとされる。
IPCCは、気温上昇を極力抑えるための解決策として、土地利用の継続的な効率化、生態系の復旧、菜食主義といった、より少資源での食事法の採用などいくつかの選択肢も提示している。
【情報提供:一般社団法人海外電力調査会】
<参考>[世界]IPCC、1.5℃上昇に抑えるため2030年には45%削減が必要と報告(2018年11月2日)
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