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[カナダ] カナダの深地層処分場建設計画、候補地点を2地点に絞り込みへ
2020年1月10日
カナダの核燃料廃棄物管理機関(NWMO)は11月26日、使用済燃料の深地層処分場建設計画におけるサイト選定プロセスで、候補地点をいよいよ2地点に絞り込む段階に来たと発表した。
使用済燃料処分の実施主体であるNWMOは、処分場の建設・操業まで含めてのサイト選定プロセスを2010年に開始しており、2012年9月末までに22地点が施設の受け入れに関心を表明した。
現在は第3段階として、これらの自治体の「潜在的な適合性を予備的に評価」している。
机上調査を行う第1フェーズと、地質学的調査や制限付き掘削調査などの現地調査を行う第2フェーズを通じて、選定作業を実施中。
22地点のうち、9地点が2015年に第3段階・第2フェーズに進んだ後、2017年12月にはオンタリオ州内の5地点まで候補地点が絞り込まれていた。
今回NWMOは、これらのうち州北西部のイグナス地域、および州南部に位置するヒューロン=キンロス地域とサウスブルース地域の合計3地点を選定しており、これらで処分場の立地可能性をさらに追求することになった。
ヒューロン=キンロスとサウスブルースの2地点はほとんど隣接しており、このエリアが立地点となった場合、現在進められている土地所有者との交渉に基づいて、どちらかがサイト選定プロセスの次の段階に進むことになる。
一方、州北部のホーンペインとマニトウェッジの両地域では、これ以上の評価は行わず除外するとしている。
NWMOは今後、残りの3自治体と協力しながらさらに詳細な技術評価と社会調査を実施し、処分場施設が安全なものになるか見定める。
また、これらの地域で住民の福祉を向上させつつ、建設プロジェクトを進めるための方法を模索。
2023年までに、使用済燃料を長期的かつ安全に処分することが可能な1地点を最終決定することになる。
NWMOのM.ベン=ベルファドヘル副総裁は、「最終的な判断を下すのは非常に難しく軽々には行えない」とコメント。
「施設近隣の住民や環境を確実に防護しつつ、カナダの最終処分計画を進められるような、プロジェクトを十分理解した上で協力的な1地点を特定したい」と述べた。
カナダでは、現在稼働中の加圧重水炉19基から出る使用済燃料を再処理せず、発電所サイト内で30年間保管し、1か所で集中管理することになった場合は、その施設でさらに30年間保管する方針。
深地層に最終処分するのは原子炉から取り出して約60年後からとなるが、NWMOの最終処分場では銅をコーティングした専用キャニスターに使用済燃料を封入して、地下500mの深地層部分に埋設する計画である。
サイト選定プロセスにおいては、参加自治体のみならず近隣自治体に対しても、建設プロジェクトへの貢献が認められた場合、福祉向上のための一時金が支払われるとしている。
(参照資料:NWMOの発表資料、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの11月27日付「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)
使用済燃料処分の実施主体であるNWMOは、処分場の建設・操業まで含めてのサイト選定プロセスを2010年に開始しており、2012年9月末までに22地点が施設の受け入れに関心を表明した。
現在は第3段階として、これらの自治体の「潜在的な適合性を予備的に評価」している。
机上調査を行う第1フェーズと、地質学的調査や制限付き掘削調査などの現地調査を行う第2フェーズを通じて、選定作業を実施中。
22地点のうち、9地点が2015年に第3段階・第2フェーズに進んだ後、2017年12月にはオンタリオ州内の5地点まで候補地点が絞り込まれていた。
今回NWMOは、これらのうち州北西部のイグナス地域、および州南部に位置するヒューロン=キンロス地域とサウスブルース地域の合計3地点を選定しており、これらで処分場の立地可能性をさらに追求することになった。
ヒューロン=キンロスとサウスブルースの2地点はほとんど隣接しており、このエリアが立地点となった場合、現在進められている土地所有者との交渉に基づいて、どちらかがサイト選定プロセスの次の段階に進むことになる。
一方、州北部のホーンペインとマニトウェッジの両地域では、これ以上の評価は行わず除外するとしている。
NWMOは今後、残りの3自治体と協力しながらさらに詳細な技術評価と社会調査を実施し、処分場施設が安全なものになるか見定める。
また、これらの地域で住民の福祉を向上させつつ、建設プロジェクトを進めるための方法を模索。
2023年までに、使用済燃料を長期的かつ安全に処分することが可能な1地点を最終決定することになる。
NWMOのM.ベン=ベルファドヘル副総裁は、「最終的な判断を下すのは非常に難しく軽々には行えない」とコメント。
「施設近隣の住民や環境を確実に防護しつつ、カナダの最終処分計画を進められるような、プロジェクトを十分理解した上で協力的な1地点を特定したい」と述べた。
カナダでは、現在稼働中の加圧重水炉19基から出る使用済燃料を再処理せず、発電所サイト内で30年間保管し、1か所で集中管理することになった場合は、その施設でさらに30年間保管する方針。
深地層に最終処分するのは原子炉から取り出して約60年後からとなるが、NWMOの最終処分場では銅をコーティングした専用キャニスターに使用済燃料を封入して、地下500mの深地層部分に埋設する計画である。
サイト選定プロセスにおいては、参加自治体のみならず近隣自治体に対しても、建設プロジェクトへの貢献が認められた場合、福祉向上のための一時金が支払われるとしている。
(参照資料:NWMOの発表資料、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの11月27日付「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)
【情報提供:一般社団法人日本原子力産業協会】
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