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[米国] オクロ社、先進的SMRで初の建設・運転一括認可(COL)を規制委に申請
2020年4月3日
米カリフォルニア州を本拠地とする原子炉開発企業のオクロ(Oklo)社は3月17日、同社製の小型高速炉設計「オーロラ」(電気出力0.15万kW)について、先進的な小型原子炉としては初となる建設・運転一括認可(COL)を、子会社のオクロ・パワー社が原子力規制委員会(NRC)に申請したと発表した。
「オーロラ」では今のところ、COLの取得と実際の建設に必要な設計認証(DC)審査が申請されていないが、同設計の初号機についてはエネルギー省(DOE)が昨年12月、傘下のアイダホ国立研究所(INL)敷地内で建設することを許可。
オクロ社は2020年代初頭から半ばにかけて、「オーロラ」の着工を目指しており、それまでにDCを取得する考えと見られている。
NRCでは現在、小型モジュール炉(SMR)として唯一、ニュースケール社製「ニュースケール・パワー・モジュール(NPM)」のDC審査を実施中である。
発表によると、「オーロラ」では米国でこれまでに開発・実証されてきた先進的な金属燃料を使用。
原子炉の冷却用に水を使わず、少なくとも20年間は燃料交換なしで熱電併給を続けることができる。
また、究極的には燃料のリサイクルや、放射性廃棄物からクリーン・エネルギーを取り出すことも可能だとしている。
同社は2016年11月、許認可審査の円滑な進展を期すためNRCスタッフと申請前の諸活動を開始した。
2018年には、現行規制に基づくCOL申請書の新たな内容構成についてNRCと協議しており、同社は今回、新方式を適用して申請を行った最初の例となった。
従来方式では申請書の長さが数千ページ規模だったのに対し、新方式では千ページ以下に留まった模様。
このやり方は今後の同様の申請書審査にフィードバックされ、効率性の改善に役立てられるとしている。
同社はまた、今回のCOL申請書を初めてインターネット経由で提出した。
「数十年前の古いプラント用ガイダンスに縛られることなく、これまでと根本的に異なる核分裂技術の申請書で規制基準を満たす方針であり、当社が先駆けとなった近代的な申請は、米国で先進的技術の商業化を進める重要な一歩になった」と強調している。
同社はさらに、非軽水炉型原子炉技術の審査を効率的・効果的に実施するため、NRCが過去数年間にわたって数多くの措置を講じてきたと説明。
世界をリードする原子力規制当局として、NRCは今後、先進的原子炉設計の評価を滞りなく進めていくことになると述べた。
(参照資料:オクロ社の発表資料、原産新聞・海外ニュース、ほか)
【情報提供:一般社団法人日本原子力産業協会】
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