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[カナダ] カナダ初の「サイト準備許可」申請中のSMRで関係企業がJV創設
2020年7月1日
カナダのエネルギー関係プロジェクト開発企業であるグローバル・ファースト・パワー(GFP)社は6月9日、パートナー企業の米ウルトラ・セーフ・ニュークリア社(USNC)およびカナダの発電事業者オンタリオ・パワー・ジェネレーション(OPG)社との3社で合弁事業体(JV)「GFPリミテッド・パートナーシップ」を設立したと発表した。
このJVでは、USNC社が開発した第4世代の小型モジュール式(高温ガス)炉(SMR)「マイクロ・モジュラー・リアクター(MMR)」をカナダ原子力研究所(CNL)のチョークリバー・サイトで建設・所有・運転する計画である。
GFP社は2018年6月、CNLが公表した独自の戦略的イニシアチブ「CNL管理サイトにおけるSMR実証炉の建設・運転提案募集」にMMRで応募しており、CNLによる全4段階の審査では唯一フェーズ3に進展している。
また、2019年3月にはMMRをチョークリバー・サイトで建設するため、「サイト準備許可(LTPS)」をSMRとしては初めて、カナダ原子力安全委員会(CNSC)に申請。
CNSCはこのプロジェクトの環境影響評価を、昨年7月に開始している
3社はすでにMMR開発プロジェクトでは過去数年にわたって協力関係にあり、今回のJVの所有権はOPG社とUSNC社のカナダ法人が均等に保有する一方、2019年に同プロジェクトを開始したGFP社は、JVの代理企業としてプロジェクトを監督。
チョークリバーでMMR商業用実証炉を開発・建設し、操業する事業を推進していく。
同プロジェクトは将来的に、複数のMMRをカナダ全土で建設するためのモデル計画になる予定で、JVは同MMRを通じて、安全かつ低炭素、持続可能的な熱電を鉱業などの産業や遠隔地域に供給する考え。
ディーゼルその他の化石燃料に代わる有望な代替選択肢であるSMRをカナダで実現するため、3社は相互に協力していくとしている。
USNC社が開発したMMRシステムは、熱出力1.5万kW、電気出力は0.5万kW。
熱と電気を供給する2つのプラントで構成されており、シリコン・カーバイドで層状に被覆されたウラン粒子燃料を使用する。
これは「完全なセラミック・マイクロカプセル化(FCM)燃料」と呼ばれる事故耐性燃料で、シリコン・カーバイドの層は核分裂生成物の放出を防ぐ堅固なバリアの役割を果たす。
MMRはまた、運転期間である20年の間に燃料交換を行う必要がないほか、メルトダウンが発生するリスクもなく、運転員が持ち場を離れた場合でも安全性が保たれる。
また、いかなる事故シナリオにおいても、物理的な対応なしですべての熱が受動的に環境中に放出されるとしている。
(参照資料:3社の共同声明、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの6月10日付け「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)
このJVでは、USNC社が開発した第4世代の小型モジュール式(高温ガス)炉(SMR)「マイクロ・モジュラー・リアクター(MMR)」をカナダ原子力研究所(CNL)のチョークリバー・サイトで建設・所有・運転する計画である。
GFP社は2018年6月、CNLが公表した独自の戦略的イニシアチブ「CNL管理サイトにおけるSMR実証炉の建設・運転提案募集」にMMRで応募しており、CNLによる全4段階の審査では唯一フェーズ3に進展している。
また、2019年3月にはMMRをチョークリバー・サイトで建設するため、「サイト準備許可(LTPS)」をSMRとしては初めて、カナダ原子力安全委員会(CNSC)に申請。
CNSCはこのプロジェクトの環境影響評価を、昨年7月に開始している
3社はすでにMMR開発プロジェクトでは過去数年にわたって協力関係にあり、今回のJVの所有権はOPG社とUSNC社のカナダ法人が均等に保有する一方、2019年に同プロジェクトを開始したGFP社は、JVの代理企業としてプロジェクトを監督。
チョークリバーでMMR商業用実証炉を開発・建設し、操業する事業を推進していく。
同プロジェクトは将来的に、複数のMMRをカナダ全土で建設するためのモデル計画になる予定で、JVは同MMRを通じて、安全かつ低炭素、持続可能的な熱電を鉱業などの産業や遠隔地域に供給する考え。
ディーゼルその他の化石燃料に代わる有望な代替選択肢であるSMRをカナダで実現するため、3社は相互に協力していくとしている。
USNC社が開発したMMRシステムは、熱出力1.5万kW、電気出力は0.5万kW。
熱と電気を供給する2つのプラントで構成されており、シリコン・カーバイドで層状に被覆されたウラン粒子燃料を使用する。
これは「完全なセラミック・マイクロカプセル化(FCM)燃料」と呼ばれる事故耐性燃料で、シリコン・カーバイドの層は核分裂生成物の放出を防ぐ堅固なバリアの役割を果たす。
MMRはまた、運転期間である20年の間に燃料交換を行う必要がないほか、メルトダウンが発生するリスクもなく、運転員が持ち場を離れた場合でも安全性が保たれる。
また、いかなる事故シナリオにおいても、物理的な対応なしですべての熱が受動的に環境中に放出されるとしている。
(参照資料:3社の共同声明、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの6月10日付け「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)
【情報提供:一般社団法人日本原子力産業協会】
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