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[ロシア・トルコ] TVEL社の子会社、2022年にアックユ1号機に燃料装荷機納入へ
2020年8月24日
ロシア国営原子力企業ロスアトム社傘下の燃料製造企業TVEL社は8月6日、ロスアトム社がトルコで請け負ったアックユ原子力発電所建設プロジェクトの原子炉4基それぞれについて、同社の設計・技術関係子会社であるCPTI社が燃料装荷機を供給すると発表した。
発注したのはTITAN2 IC ICTAS INSAAT社で、同社はアックユ・プロジェクトで原子炉系統施設の建設を受注したTITAN-2社とトルコの建設大手IC ICTASグループの合弁事業体。
CPTI社はこの事業体に1号機用の燃料装荷機を2022年に納めるため、すでに技術開発と製造に必要な設計文書作成に着手している。
同社はまた、4基の原子炉すべての燃料装荷機納入を2025年末までに終え、2026年初頭にはこれらの据付と調整を完了する計画である。
CPTI社はTVEL社の設計部門と技術開発部門を統合して設立されたエンジニアリング企業で、原子力施設の複雑な設計や包括的エンジニアリング、放射線研究、原子力・放射線設備を廃止するプロジェクトのコンセプト開発、および規格外技術機器の設計・製造および供給が主な業務である。
同社が受注した燃料装荷機は重さ約55トンという大きなものだが、原子炉容器の上部に設置される予定。
燃料集合体や制御棒の装荷、使用済燃料の取り出しに加えて、燃料被覆管の不具合検出が可能である。
トルコ初の原子力発電設備となるアックユ発電所は、地中海沿岸のメルシン地区で2018年4月に1号機が本格着工した。
第3世代+(プラス)の120万kW級ロシア型PWR(VVER)を4基建設することになっており、トルコ政府は同国が建国100周年を迎える2023年中に最初の2基を起動させることを希望。
ロスアトム社は昨年12月、同発電所とトルコの送電グリッドを接続する契約を国営送電会社(TEIAS)と締結したほか、今年2月には傘下の機器製造企業が1号機の原子炉容器となる上下2つの容器の胴部で溶接作業を完了した。
また、2号機については、今年6月にコンクリート製のベースマットが完成している。
(参照資料:TVEL社の発表資料、原産新聞・海外ニュース、ほか)
【情報提供:一般社団法人日本原子力産業協会】
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