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[世界] IEA・OECD/NEAワークショップ、発電以外の原子力利用を示唆

2021年3月18日

国際エネルギー機関(IEA)と経済協力開発機構/原子力機関(OECD/NEA)は合同で2021年3月3日、クリーンエネルギーへの移行における原子力の展望と題するワークショップを開催した。
この中でIEAとNEAのアナリストは、各国の気候目標を達成するためには、電力部門の脱炭素化だけでは十分ではなく、社会の電化、水素・バイオエネルギー利用、炭素回収・利用・貯蔵(CCUS)が重要と指摘し、原子力分野においては熱源としての利用および水素・合成燃料の製造の市場機会が拡大していくと語った。
ロシア国営原子力企業ロスアトムの参加者は、2050年までに高温ガス炉(HTGR)等により、5,000万tの水素(世界生産量の10%)の生産を目指すと語った。
中国の清華大学教授は、水素による製鋼を研究中であり、このためにHTGR商業実証炉を2030年までに建設すること、一方、地域暖房用には2020年に山東省海陽原子力発電所からの熱供給を開始していることを述べた。
また、英国・ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)の参加者は、2050年に正味ゼロを達成するには、水素、原子力、ガス、CCUS、再生可能エネルギーの組み合わせが必要と発言した。

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