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[欧州] タクソノミーの技術基準を発表、天然ガスと原子力の扱いは別途検討

2021年5月12日

エネルギー情報誌は2021年4月21日、EUが検討してきた持続可能な事業分類(タクソノミー)に関する技術基準を発表したと報じた。
欧州委員会は持続可能な事業への資金供給を目的に、事業内容が持続可能か否かを判断するためのリストを数年間にわたって議論してきた。
今回公表された技術基準は再エネ、運輸、森林、製造業、建物など13の分野をカバーし、EU域内の温室効果ガス排出量の80%をカバーするとされる。
エネルギー分野で焦点となったのは天然ガスと原子力の扱いであるが、今回公表された技術基準には含まれておらず、年内をめどに別途公表される見込みである。
天然ガスについては排出基準や使用開始期限など一定の条件を付してタクソノミーに含める案が検討されていたが、今回の基準では見送られた。
原子力は廃棄物の環境への影響が課題となっており、科学的な審査が行われており、8月に結論が出るとの情報がある。
欧州委員会による技術基準の公表後、ポーランド、ブルガリアなど6カ国は共同書簡を欧州委員会に送り、技術基準がガスと原子力を対象としていないことに反対で、タクソノミーに含めるよう要求した。
森林が含まれていることについてはバイオマス燃料として活用するフィンランドやスウェーデンが強く求めたもので、環境NGOは持続可能な事業ではないと厳しく非難している。

 

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会

 

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