欧州電事連（EurElectric）は2021年7月14日、プレスリリースで、欧州委員会が公表した2030年の温室効果ガス排出削減目標引き上げに関する包括政策案（Fit for 55）へのコメントを発表した。
これによると持続可能な排出削減を進めるには電化の推進が重要として、最終需要家が運輸、熱利用などで電化を推進するための規制の合理化が必須で、さらに電気料金に含まれる様々な公租公課を削減する必要があると訴えた。
またFit for 55では再生可能エネルギー導入量を拡大することを提案しているが、EurElectricは再エネ設備量を倍増させる必要があるとして賛意を示したうえで、排出量取引制度など市場を通じた投資拡大方策を進めるよう主張している。
また、再エネ事業実施の課題となっている許認可手続きの合理化（簡素化）の重要性にも触れている。
さらに近年減少傾向にある配電系統への投資を増加させ、2030年までに3,750億～4,250億ユーロ（約50兆～55兆円）を投資する必要があると訴えている。

 

【情報提供：一般社団法人海外電力調査会】