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[世界] エネルギー資源不足は投資不足に伴うしっぺ返し

2021年10月13日

エネルギー情報誌によると2021年9月28日、Goldman Sachsグローバルマーケッツ部門統括のJeff Currie氏がBloomberg TV出演時に「現在のエネルギー資源不足は、化石燃料等の旧エネルギー経済に対して投資不足となり過ぎたしっぺ返しだ」と発言したことを報道した。
近年、各国が脱炭素化に向けGHG排出の少ない天然ガスに切り替えていることや、欧米の主要生産会社が原油・天然ガス等の資源開発投資を縮小していることなどを背景に、2020年末頃から原油・天然ガス価格の上昇が続いている。
2021年9月28日、北海ブレント先物相場が続伸し、2018年10月以来約3年振りとなる80ドル/バレル台となった。
また、2021年10月1日、欧州の天然ガス価格の指標となるオランダTTFの先物価格も過去最高値となる100ユーロ/MWhに上昇した。
Currie氏は、現在のエネルギー資源価格や卸電力価格が記録的な高値になっているエネルギー危機について、「再エネ等への過剰投資が急速に進む中、化石燃料等が投資不足となり過ぎた結果のサプライチェーンの脆弱性だ。化石燃料等の旧エネルギー経済の収益性を確保し再度資本を惹きつけるには、さらにエネルギー資源価格が高くなる必要がある」と述べた。
また、「2008年世界金融危機(リーマンショック)後の設備投資不足が発端であり、エネルギー転換における資源価格のボラティリティを軽減するためには、特に天然ガスへの投資を増やす必要がある」、「これは、数年~10年単位で続くおそれのあるコモディティスーパーサイクル(金属、エネルギー商品等の価格が長期にわたって上昇する局面)の始まりに過ぎない」とコメントしている。

 

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会

 

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