電気事業連合会

海外電力関連 トピックス情報

[フランス] 送電事業者RTE、2050年電源構成シナリオを発表

2021年11月2日

送電事業者RTEは2021年10月25日、2050年電源構成シナリオを発表した。
これは、「2050年にカーボンニュートラル」という目標達成に向けた行程を6つのシナリオで示したもので、「原子力新設なし(再エネ推進)」シナリオと「原子力新設あり」シナリオが3つずつ提示されている。
「原子力新設なし(再エネ推進)」シナリオは、2050~2060年の間に再エネ比率100%を達成するもの。
「原子力新設あり」シナリオは、2050年の原子力比率が26~50%で、改良型EPRの新設が8~14基。
中でも、原子力50%のシナリオでは、改良型EPR14基に加えて「複数のSMR(小型モジュール炉)を新設し、既存原子炉を可能な限り運転延長する」とされている。
RTEは、「原子力新設あり、なしいずれの場合も、再エネの大規模開発は不可欠であるが、新設なしの場合は、再エネ開発ペースをドイツや英国よりもさらに加速化させる必要がある」と指摘し、100%再エネについて「実現可能ではあるが、現状の開発ペースからすると明らかに容易ではない」としている。
また、コストの面では、再エネ推進シナリオが年間最大800億ユーロ(約10兆円)と試算されているのに対し、原子力50%シナリオは年間590億ユーロ(約7兆6,700億円)と最も安価で、RTEは「原子力新設には経済的な利点がある」としている。
一部報道では、同シナリオで示されている原子力への前向きな見解は、マクロン大統領が近日中に行うとされている改良型EPR新設可否の判断を後押しする可能性があると報じられている。

 

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会

 

公式Twitterアカウントのご案内

海外電力関連 トピックス情報は、以下の電気事業連合会オフィシャルTwitterアカウントにて更新情報をお知らせしております。ぜひ、ご覧いただくとともにフォローをお願いいたします。

ページの先頭へ