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[英国] 2022/2023冬季の電力安定供給に向けて石炭火力を運転延長へ

2022年6月8日

英国のビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)は2022年5月27日、2022/2023冬季のエネルギー安全保障に関する書簡を発表した。
同国の送電系統運用事業者であるNational Grid ESO宛ての同書簡のなかで、ロシアによるウクライナ侵攻の影響を考慮し、2022/2023冬季の電力安定供給には非ガス火力設備が必要であるとし、2022年中に廃止予定だった石炭火力を年内に廃止せず運転を延長する方針であるとしている。
同年4月に石炭火力の運転延長方針の検討が報じられていたが、その方針が今回決定されたものである。
BEISのKwarteng大臣は「英国は輸入化石燃料への依存を減らし、安全でクリーンなエネルギーへの移行を加速させなければならない。しかし、この移行は秩序あるものでなければならず、移行に際して化石燃料が果たす重要な役割を認識する必要がある。ただし、2024年9月末までの石炭火力全廃止と、2022年末までにロシア産石炭の輸入を段階的に禁止するという政府方針は順守する」としている。
なお、現地報道によれば対象となる石炭火力は、EDF EnergyのWest Burton発電所(設備容量200万kW、運開1969年)、DraxのDrax発電所(設備容量130万kW、運開1975年)であると報じられている。

 

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会

 

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