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[フランス] エネルギー移行大臣、今冬の供給制限回避の可能性に言及

2022年9月15日

アニエス・パニエ=リュナシェ・エネルギー移行大臣は2022年9月2日、マクロン大統領が議長を務め、ガスと電気の供給状況を把握し、今冬の供給不足を回避するためのシナリオを検討するために開催された防衛会議(Conseil de défense:本来、国防と安全保障の協議に限定されたものだが、マクロン大統領は新型コロナ対策のため同会議を度々開催)の後の記者会見において、フランスは「節制と欧州の連帯」のおかげでエネルギー供給に関し拘束力のある制限措置の実施を回避することができるだろうと述べた。
フランスでは、ロシアのウクライナ侵攻以降、ロシアへの制裁措置の報復としてロシアからのガス供給が制限される中、同年8月30日にはロシアガス大手Gazpromがフランスエネルギー大手Engieへのガス供給を9月1日以降、完全に停止すると発表。
また56基の原子炉のうち32基が点検などの理由により停止されている状況の下で、エネルギー関連の閣僚が出席し今回の会議は開催された。
パニエ=リュナシェ大臣は、ガス配給制度のような拘束力のある措置を避けるための4つの手段について説明。
1つ目は供給力の確保。
ガス備蓄率に関しては、92%に到達し目標を2カ月前倒しで達成、冬までの100%到達に自信を示した。
また、原子力について、EDFは今冬までに予定される原子炉の再稼動を約束。
政府としては、状況を注視していくとした。
2つ目は、欧州の隣国との連携。
とくにスペイン、ドイツとガス・電気の融通を強化するとした。
3つ目は節制(省エネ)。
特に重要なのは暖房の最高温度設定であり、それ以外にも温水、照明などにも数値目標を定めるとした。
4つ目は、各種対策のスケジュール管理。
9月中旬に送電系統運用者RTEが今冬のシナリオを提示し、10月以降はそのシナリオをもとに政府として進捗を管理していくと述べた。

 

【情報提供:一般社団法人海外電力調査会

 

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