2023年6月9日付の報道によると、フランスのエネルギー省と教育省は、民間原子力プロジェクトにおける人材育成と技術革新の促進に今後10年間で1億ユーロ以上を提供すると明らかにした。
同国政府は2023年初め、現在22万人の労働者を擁する原子力業界が2033年までに10万人の新規雇用が必要になるとの報告書を業界団体Gifenから受領し、今後ニーズの細分化計画も受領する予定。
同計画では、原子力発電所、研究施設などの数が多いノルマンディー地方とオーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地方が熟練労働者を最も必要とし、特に不足が懸念される職種として、自動化エンジニア、ボイラー製造、製図・電気技師、溶接工など20職種が挙げられているという。
フランス電力EDFは2022年、原子炉の長期停止で原子力設備利用率が30年ぶりの低水準だったが、Levy前CEOによると、原子炉の迅速な修理が困難になっている原因は、専門スタッフの不足だという。

 

【情報提供：一般社団法人海外電力調査会】