海外電力関連 トピックス情報
[英国] 大型原子力発電所の建設候補サイトはウィルヴァに
2024年6月5日
英政府は5月22日、次期大型原子力発電所の建設候補地として、ウェールズ北部、アングルシー島のウィルヴァ・サイトを選定した。
同サイトは、英国の新規建設の牽引役として昨年7月に発足した政府機関「大英原子力(Great British Nuclear=GBN)」が今年3月、日立製作所から、イングランド南西部サウスグロスターシャーのオールドベリー・サイトとともに買収した原子力開発用地。政府が新規原子力発電所の建設用地を確保したのは、1960年代以来のことである。
ウィルヴァ・サイトは、サマセット州で建設中のヒンクリー・ポイントC(HPC)発電所、サフォーク州で建設を計画中のサイズウェルC(SZC)発電所に続き、3番目となる大型原子力発電所の建設候補地となる。かつてマグノックス炉が稼働していたウィルヴァに、原子力発電所を再度建設し、ウェールズに雇用と投資をもたらすなど地域経済の活性化が期待される。
英政府は今年初め、エネルギー安全保障を強化し、2050年のCO2排出実質ゼロ(ネットゼロ)へ向けた原子力ロードマップを発表。2050年までに国内で合計2,400万kWの新規原子力発電所を稼働させ、国内電力需要の4分の1を原子力でまかなうとし、小型モジュール炉(SMR)の導入や、HPC、SZCに続く大型炉プロジェクトの検討も盛り込まれている。英政府は今回の建設サイトの選定とともに大型発電所の建設に向けて、協議を開始した。
【情報提供:原子力産業新聞】
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