発電にはいろいろな方法があり、それぞれの長所・短所もさまざまです。日本では主に「水力発電」「火力発電」「原子力発電」それぞれの長所と短所を上手に組み合わせた方法で電気を供給しています。
このコーナーでは、それぞれの発電のしくみや特徴を紹介します。
電気を安定してお届けするための「電源のベストミックス」
日本のエネルギー自給率はわずか8%。この脆弱なエネルギー構造のもと、国内の電気事業は伸び続ける需要や、昼夜間における需要格差の拡大といった多くの課題に対応してきました。
こうした背景の中で、これから将来にわたって安定して経済的に電気をお届けするためには、ひとつの電源に頼るのではなく、水力、火力、原子力などの発電方式の特性を活かし、バランスよく組み合わせていくことが重要です。
これが「電源のベストミックス」。資源小国・日本で電気を安定してお届けするための方法です。
また近年、太陽光発電や風力発電など「新エネルギー」と呼ばれる発電方法が注目され、実用化されつつあります。
再生可能な国産エネルギーで、クリーンな発電方式でベース供給力として活用しています。その反面、開発には大規模な環境の改変の必要があるなどのデメリットがあります。
時々刻々変化する電力需要に合わせベース供給力からミドル供給力、ピーク供給力として活用しています。その反面、石油、石炭、LNGなどの化石燃料が必要な発電方式のため、エネルギー資源の価格変動の影響を受けるほか、資源枯渇、CO2の排出の問題もあります。
燃料単価が安く、広く世界に分布しているウラン資源を利用しており、また、CO2の排出が少ない発電方式のため、ベースロード電源として活用しています。その反面、厳重な放射線管理や、放射性廃棄物の適切な処理、処分が必要です。
自然エネルギーを利用しているため、資源枯渇の心配がないこと、地球温暖化の主因とされるCO2の排出が少ないなどのメリットがあります。その反面、自然条件に左右され安定供給が難しい、発電コストが高いなどの課題も残っています。