燃料集合体の構造
燃料は、「燃料集合体」という形に加工・成型されて原子炉に装荷(原子炉に燃料を納めること)されます。燃料集合体は次のような過程を経てつくられます。
1.ペレット
燃料の原料は、焼き固められて、「ペレット」に加工されます。
2.燃料棒
ペレットは、ジルコニウム合金でつくられた燃料被覆管につめられます。これが燃料棒です。
3.燃料集合体
燃料棒を束ね、燃料集合体をつくります。燃料集合体の構造や大きさは、沸騰水型炉(BWR)と加圧水型炉(PWR)とで異なります。
沸騰水型炉(BWR)・加圧水型炉(PWR)の燃料集合体
1.沸騰水型炉(BWR)の燃料集合体
原子炉に燃料集合体が装荷されたときには、「チャンネルボックス」と呼ばれるカバーがかぶせられ、十字型をした制御棒が燃料集合体4体の間に挿入されます。
2.加圧水型炉(PWR)の燃料集合体
沸騰水型炉(BWR)の燃料集合体より大きく、燃料集合体の中に棒状の制御棒が挿入されます。
なお、ペレット1個でBWRでは1家庭の約8カ月分、PWRでは 6~7ヶ月分の電気を作ることができます。

日本原子力文化財団/原子力・エネルギー図面集
出典:燃料集合体の構造と制御棒
三菱重工業/三菱重工業技報
専門情報:PWR燃料・炉心の更なる信頼性向上・高度化に向けた取組み
日本原子力文化財団/原子力総合パンフレットWeb版
詳細:原子炉の種類
三菱重工業/三菱重工業技報2020年
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専門情報:革新的な次世代PWRの開発
三菱重工業/三菱重工業技報2009年
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専門情報:世界のエネルギーセキュリティを確保する高速増殖炉の実用化に向けた取組み-