自然放射線

自然界からの放射線を「自然放射線」といいます。今、1人が1年間に自然放射線を受けている量は、世界平均で2.4ミリシーベルトといわれています。

自然放射線のうちわけ


日本平均

世界平均

宇宙から 0.3ミリシーベルト

0.39ミリシーベル

大地から 0.33ミリシーベルト

0.48ミリシーベル

食物から 0.99ミリシーベルト

0.29ミリシーベル

大気中のラドンなど 0.48ミリシーベルト

1.26ミリシーベル

日本原子力文化財団/原子力・エネルギー図面集

原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)

場所によって違う自然放射線の量

日本国内でも、地域によって放射線の量は異なります。これは大地に含まれる岩石の種類に差があるためで、放射性物質を含む花崗(かこう)岩が多い西日本の方が、放射線の量は多くなる傾向にあります。海外をみると、インドのケララ地方は9ミリシーベルトと、日本の10倍近い値です。これは土壌中のモナザイトという鉱物のためといわれています。

高度によっても違う自然放射線量

航空機で東京とニューヨークを往復すると、0.08~0.11ミリシーベルトの放射線を受けることになります。地上から高いところほど、宇宙からくる放射線(宇宙線)の量が多くなり、1万メートル以上の高度では、地上(海面)の約150倍の宇宙線が降り注いでいるからです。

身体内や食物の中の放射性物質

私たちは食物に含まれる放射性物質からも放射線を受けています。主な放射性物質はカリウム40・炭素14などで、すべて自然に存在するものです。カリウムは、私たちの健康を保つために必要不可欠な元素の一つで、いろいろな食品に含まれています。

私たちは食物を通して約4,000ベクレルのカリウム40を体内に取り込み、その放射性物質から年間約0.2ミリシーベルトの放射線を受けています。

しかし、こうした食物を通して取り込まれた放射性物質は時間とともにだんだん少なくなっていく上に新陳代謝されるため、体内でほぼ一定の割合に保たれ、それ以上増えることはありません。

日本原子力文化財団/原子力・エネルギー図面集

原子力発電環境整備機構(NUMO)

日本原子力文化財団/原子力総合パンフレットWeb版

環境省/放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料

原子力規制庁

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