5. 電源開発状況

脱原子力、大量の再エネ導入で火力電源確保が不可欠に

ドイツは従来、豊富な石炭、褐炭を利用した火力電源の開発を行ってきた。また、石油危機以降は原子力発電の開発も進めてきた。しかし、2002年以降脱原子力政策および再エネ電源の開発が進められている。

特に2011年3月以降の脱原子力回帰後は原子炉閉鎖分をカバーするために、短期的には建設中の火力電源(約1,000万kW)を2013年までに完成させることを目指す一方、中・長期的には火力の新規建設、再エネ電源の開発を進めてきた。しかし、これらの計画はすでに一部見直しを迫られている。原子力発電の代替電源として期待されていた火力発電所の建設の進捗状況は思わしくなく、一部はその完成が遅れている。

加えて、既存の火力発電所も再エネの大量導入により運転時間が減少し、採算がとれず閉鎖に追い込まれるケースもみられるようになっており、冬季の需要ピーク時に十分な供給力を確保することが難しくなっている。そのため、現在休止中の火力発電所が必要に応じて稼働できるよう、必要と指定された発電所に対して、運転費用に加えて維持管理費用や再稼働のための修繕費用も補助金として支出することを定めた省令が2013年6月に制定された。

上記の制度はドイツ国内の系統が整備されるまでの時限的措置とされたが、送電線建設が進んでいないため2018年現在も継続している。ドイツ政府はこの他にも、緊急時のみに稼働するリザーブ電源を競争入札により調達する制度等を整備し、必要な供給力の確保に努めている。
 
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