1. エネルギー政策動向

8割強を外国からの供給に依存

エネルギー資源に乏しいイタリアは、エネルギーの約8割を輸入しており、電力供給の主力である火力発電の燃料についてもその大部分を外国に依存している。

エネルギー政策は、市場の自由化、政治的・行政的決定権限の地方への委譲、供給の多様化、エネルギーセキュリティの確保、省エネ、環境保護を軸として進められているが、1988年に作成された「第4次国家エネルギー計画」を最後に総合的なエネルギー・ビジョン不在の状態が続いてきた。

しかし、2008年8月6日法(「経済発展、簡素化、競争力、公共財政安定化、負担公平化のための緊急措置についての2008年6月25日政令法の修正付き立法化に関する法」)では、エネルギー源の多様化と供給源の多角化、国内エネルギーシステムの競争力改善とEU域内市場の統合を見据えたインフラ開発、再生可能エネルギー(再エネ)・省エネの促進、国内での原子力発電設備の建設、温室効果ガス(GHG)排出削減を含めたエネルギー需給における環境的持続可能性などの目的達成のための措置を定めた「国家エネルギー戦略」を策定するよう政府に求めており、20年ぶりに総合的なエネルギー計画が作成されることとなった。

原子力なしの国家エネルギー戦略を策定

この「国家エネルギー戦略」(SEN)案は、経済発展省により2012年10月に公表されたが、2011年の国民投票によって原子力発電の利用が否定されたことを受け、原子力は含まれていない。この中では2020年時点のエネルギー、環境目標を定めていたが、その後、EUでは新たな2030年目標が設定され、これに合わせる形で国として2030年の目標を立てることが必要となり、政府は2016年からSEN案をさらに改定し、2017年11月10日に政令として公表されるに至った。

2017年SENで掲げられている2030年の数値目標は、最終エネルギー消費量に占めるに占める再エネ比率28%、省エネ率30%、1990年比の温室効果ガス削減率39%となっており、いずれも欧州委員会が提案している目標をクリアーしている。しかし、2017年11月末には欧州議会で再エネ比率を27%から35%、省エネ率を同じく27%から40%へと目標を引き上げる提案が出されており、場合によっては2017年SENの見直しが必要となる可能性がある。

政府はSENの目標として、
① 競争力の強化:
国際的な価格の上昇を背景にEU平均と比較してのエネルギー価格とコストの格差を継続して縮小することにより国の競争力を強化
② 持続可能性の改善
欧州レベルで決められた環境・脱炭素目標を、COP21で定められた将来ゴールに沿って持続可能な方法で達成
③ 安全性の向上
供給の安定性やエネルギーシステムとエネルギーインフラの柔軟性を継続的に向上させ、エネルギー自給を強化
と定めている。
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