電気事業連合会

5. 電源開発状況

主要電源はガス火力

前述のように、ロシアの電源においてガス火力が中心的な役割を担ってきたが、一方でガスへの過度の依存を軽減するために原子力、水力の開発も進められてきた。ロシア統計局の資料によると、国内の総発電設備は2015年末現在、2億5,710万kWで、火力1億7,910万kW(69.7%)、原子力2,630万kW(10.2%)、水力5,100万kW(19.8%)という内訳になっている。

前述の2035年施設計画では、2015~2035年において、総発電設備容量は基本シナリオで8.6%、最少シナリオで3.5%の増大が見込まれている。また、基本シナリオにおいて、この期間の新規運開設備の容量は約8,600万kW、廃止される設備の容量は約6,600万kWで、正味増分が約2,000万kWとなっている。その際、2035年までの電源設備構成に大きな変動は想定されていない。例えば、基本シナリオで原子力が2015年の11.2%から2035年の13.4%へわずかに増大し、火力が同じく67.6%から65.0%へやや低下する程度である。

同計画によれば、ロシアにおける火力発電設備の燃料消費の内訳は、2015年実績で、ガス70.9%、石炭25.0%、石油0.6%、その他3.6%と示されている。こうした構成比は2035年においても大きく変わることはなく、引き続き、ガス火力が中心の電源構成が維持されるものと想定されている(基本シナリオにおける2035年の燃料消費構成は、ガス70.9%、石炭25.7%、石油0.4%、その他3.0%)。

更新日:2018年9月30日

このページは、社団法人 海外電力調査会の情報をもとに、海外の電気事業についてお知らせするものです。

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