3. 再生可能エネルギー導入政策・動向

再生可能エネルギー開発を積極的に推進

中国には豊富な再生可能エネルギー(以下、再エネ)が存在する。再エネを活用するため、政府が2006年に施行した「再生可能エネルギー法」は、固定価格買取制や、発電事業者への再生可能エネルギー導入の強制的割当制度(RPS)などの推進制度を確立した。

2011年から2015年の5年間にわたる「第十二次5カ年計画」では電力・エネルギー部門の非化石エネルギー比率、単位GDP当たりエネルギー消費、単位GDPあたりCO2排出量削減、石炭火力発電所のSO2、NOx排出低減などを「拘束される目標」として義務付けた。そのため、年間数千万kWのペースで風力および太陽光発電設備が増設されてきている。開発が進んだのは立地条件の良好な西北部が中心であるが、これらの立地集中地域は電力の大需要地である沿海部の大都市からは遠く離れている。そのため大規模かつ長距離の送電系統が必要となるが、その整備が追い付かず、発電する能力がありながら送電出来ない状況が生じている。中国ではこの状況を風力発電では“棄風”、太陽光発電では“棄光”と呼んでおり、問題となっている。

諸問題の解決に向けて、2016年に発表された前述の「エネルギー発展第十三次5カ年計画」では、安定的な電力供給の継続、風力・太陽光発電の大量導入の継続を前提とした電力システムの柔軟化が掲げられている。風力、太陽光発電については、開発を最適化しつつ発展に力を入れるとされている。2020年時点の全国の風力発電設備は2.1億kW以上、うち洋上風力発電は500万kW前後とし、また太陽光発電設備は1.1億kW以上、うち分散型太陽光発電を6,000万kW以上、太陽熱発電を500万kWとする計画である。

なお、水力については1,000万kW級の大規模発電所を10カ所、陸上風力については内蒙古自治区を始め8つの省・自治区に1,000万kW規模の風力発電基地を9カ所(総設備容量約1.2億kW)建設するとともに、中・小型風力、洋上風力も積極的に開発、洋上風力は東部沿海部で開発を進めるとしている。

発電事業者への再生可能エネルギーの強制的導入割当制度(RPS)では、保有する火力などの発電設備容量が500万kW以上の事業者に対し、再生可能エネルギー発電設備の比率を2020年までに8%以上とする義務が課されている。政府は送配電事業者には再エネによる電力を全量買取ることを義務づけ、買取価格や、「全量購入に関する監督管理方法」、「省エネ発電指令方法」を制定するなど制度面で支援している。

風力と太陽光開発:世界一の規模

風力資源は豊富であり、中国気象局のデータによると、開発可能容量は24億kW(陸上のみ)とされている。発電設備容量は2005年に186万kWであったものが、2017年には16,367万kWと12年間で88倍となった。

太陽光は設備容量で2015年に世界第1位のドイツを抜いた後、2017年末には導入量が1億3,025万kWに達している。大量導入が進んだ背景には、政府の支援策が大きい。政府は、2009年から太陽光発電のモデル事業を推進するために「金太陽モデルプロジェクト」を発表し、財政支援などによって、大型工業・商業施設、公共機関、未電化の辺境地区などで太陽光発電モデル事業を重点的に支援している。2016年は貧困対策を対象として、太陽光パネルの設置費用を補助金として支援している。
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