6. 電気事業体制

国家直営から国有企業化へ、統合や再編を後押し

2002年末に、発送配電一貫企業であった「国家電力公司」を発電部門と送配電部門に分割し、送配電事業を営む国家電網と南方電網の2社と、発電事業を営む5大発電会社(中国華能集団公司、中国大唐集団公司、中国華電集団公司、中国国電集団公司、中国電力投資集団公司)が発足した。これら7社はいずれも国務院の「国有資産監督管理委員会」(以下SASAC:State-owned Assets Supervision and Administration Commission of the State Council)が監督・管理する国有企業(中央企業と呼ばれる)である。

送配電会社2社は、原則として揚水水力などピーク対応用の電源以外の電源資産を保有しないことになっている。5大発電所会社は全国各地に発電所を保有しており、地域割の形はとられていない。

こういった5大発電会社のほかにも、中央政府が管理する国有企業や地方政府が保有する発電会社、民間、外資など3,800社余りの発電会社が存在するが、そのほとんどは小規模事業者で、500万kW以上の設備を有する事業者は20社足らずである。

2013年11月、「改革の全面的な深化における若干の重要問題に関する中共中央の決定」が発表され、中央企業の整理統合が開始された。こういった流れの中で2015年6月、国家核電技術有限公司(第三世代原子炉AP1000の建設を進める企業)と国有5大発電会社のひとつである中国電力投資集団公司が合併、国家電力投資集団公司が設立されたり、2017年8月には石炭生産の最大手である中国神華集団公司と中国国電集団公司が合併、国家能源投資集団有限責任公司となった。

電力体制改革の新たな動き

中国政府は2015年3月、「電力体制改革の更なる深化に関するガイドライン」を発表し、2002年に続いて電力体制を改革するという方針を打ち出した。この改革の主な焦点は、電気料金と電力取引の自由化(市場化)で、小売電気事業への民間資本参入を促している。この改革は、「第十三次5カ年計画」の期間である2016~2020年の5年間をかけて行うとされる。

取引の自由化(市場化)に向けて、独立機関による電力取引機構の電力市場ルールを確立し、電力市場を整備することが求められている。この他にも、2017年末までに電圧階級別に送電会社の収入と託送料金の査定を実施し、2018年末までに電力小売市場が運用を開始する。電気料金改革は、託送料金を明確化し、広東省深圳市、内蒙古自治区西部、安徽省、湖北省、寧夏回族自治区、雲南省、貴州省での試行を経て全国に拡大される。電力市場におけるスポット取引も認められ、一部地域を除き、託送料金が一般公開されている。すでにこの市場取引を通じ、電気料金の一部値下げが実現したと報告されている。2017年には一部の電力小売り改革については、全国各地で地方政府、国家電網など傘下の配電会社、発電会社、民間企業などが小売り会社を続々と設立しており、2017年12月末で約1万社以上が登記、登録を行っているとされている。ただし、これら小売会社の実態については、まだ明らかになっていない点が多い。

また、現在は卸料金および需要家への小売電気料金は、政府による規制料金で、省ごとに決められている。政府は、今回の電力体制改革で、市場の活用や合理的な電気料金の支払いを通じ、費用の削減効果が期待されるとして、一般工業用、産業用の料金について2018年中に10%程度の引き下げを目標としている。
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